RYOBI

1.ダイナフィッシュ・システム

みなさんは、パックロッドがお好きだろうか?
オレは、ガキの頃だと、チャリ移動での釣りが主体だったんで、パックロッドは重宝した。
主に、テレスコピック型のスピニングロッドを愛用してたのだけど、
1980年代当時でも、テレスコピックじゃなくて、継ぎ足しタイプでのベイトロッドのパックロッドが存在してた。
当時、ブラックバスは限られた湖、現代で言うメジャーレイクにしか存在が確認されていない時代だったので、
売られているタックルも、それほど充実してる感じでは無い時代。
今では信じられない程、当時の「釣り」というジャンルの中で「ルアー釣り」というのは、まだまだ発展途上の最中だったから、
そのルアーフィッシング用のパックロッドなんてのは、実に隅っこ的な存在だったのだよ。
当時のフィッシングショーでも、ルアーは2割程度しか展示されていなかったんじゃないかな?
今では、逆転してしまったよね。
なので、当時では、ルアーフィッシング以外では使い道が無いベイトロッドの中でも、特別需要が少ないパックロッドを、
わざわざ発売してるメーカーは、少なかったのだよ。


ダイナフィッシュというのは、当時リョービがシリーズブランドとしていたダイナ・ファイトシリーズの格下版。
まあ、単純に熟練者にはダイナファイト、入門者にはダイナフィッシュという感じだった。

買ったのは、2003年のロドリロケで訪れた、栃木の釣具屋さん。
当時でさえ、20年以上経過してたアイテムなのに、軒先に吊るされて、フツーに売ってたから驚いたねぇ。
1980年代に、スピニングのパックロッドを使っていた時、いつかはベイトロッドのパックロッドを・・・と、
思い描いてはいたが、まさかまさか20年経って出会えると、えぐり旅ってホントに面白いもんだよ。

ロッドは5ピース。
長さは、1.53mだから、ルアーフィッシング用語だと5フィートという長さになる。
オレは、6フィートの竿を好むんで、それよりも30cm短いというのは、正直使い辛い。
というか、使う気すらない。
ただ、輸送には超絶便利。
オマケに、↓専用のバッグが、あり得ない程お洒落。

コレが、1980年代のセンス?
すんげー、ナウいんだけどぉ。
今市販されてるパックロッドで、これ程お洒落なバッグを付属してるメーカーなんて、無いからね。
おそらく、今後にもあり得ん。
それほどまでに、超お洒落。
まるで、スポーツシューズとかを入れる様な、そんなイメージだよね。
テニスラケットを入れてる様な、そんなケースにも似てる。
なんといっても、色合いがイイ。
白を基調に、赤と青のラインが映えてる。
どうせなら、竿そのモノも、この色合いで作ってくれれば嬉しかったのに・・・。
ブランクが黒なのは、残念だよ。
スレッドこそ、赤を使ってはいるのだけど・・・。
まあ、搭載するリールとの色合いを、重要視した結果なのかもしれないね。
竿の性能は、深く語る必要は無い。
30年以上昔の、入門者向けタックルなのだから、高性能なワケが無い。
竿は、フニャフニャ系ですよ。
ガイドは、針金を曲げた様な、金属にクロームメッキしただけのモノですよ。
それなのに、なぜかTOPガイドだけは、樹脂製という不思議な構成。
そんでもって、このTOPガイドは、壊れやすいんだ。
樹脂が、クソ弱いんす・・・。
コレだったら、TOPガイドも、金属のヤツにしてくれよぉ。
グリップは、現代の竿では使用されることが少ないガングリップ。
せっかく5ピースなのだから、グリップだけ独立していて、
ロッドは、別のモノも組み合わせる事が可能な構造だったら、もっと楽しめたと思うのはオレだけ?
6フィートのブランクが別売りされてたら、そっちも買ったのになぁ・・・。

リールも、凄まじい程の低機能。
そもそも、クローズドフェイスって、使い辛いからね。
ただ、操作は簡単。
でも・・・、飛ばない。
ルアーウエイトが、最低でも1/2oz位無いと、キャスト後にリールから糸が滑らかに出ていかないのだよ。
それなのに、竿がフニャフニャだから、重いルアーは操作し辛いし・・・、悪循環です!
まあ、でも、そういうクソみたいなタックルを入門時に使うと、それは後々財産となる。
なんせ、使い辛いモノを、あの手この手で何とか使いこなそうと試行錯誤するワケだからね。
それをやっている内に、自然と必要なテクニックが身につくのだよ。
そんで、後々本物のタックルを使った時には、超感動できる。
それは、イキナリ高額なタックルを、当たり前の様に使えるイマドキでは、味わえなかった事なのさ。
だからこそ、昔のタックルを愛でることが出来、その良さを見出すことが出来る。

↓釣具愛用者カード。

かつては、こういったハガキが同封されてる事が多かった。
個人情報にうるさい現代では、考えられない事だが、当時はおおらかな時代で、こんなハガキからの個人情報を悪用するバカ者がいなかったのだよ。
この葉書でビックリするのは、個人情報や買ったお店の情報や、購入動機だけじゃなくて、所属釣友会の記載項目があること。
それほどまでに、当時の「釣り」ってのは、各地で色んな方面で盛んに繰り広げられていたのだね。


この子も今は、イイ具合に熟してる事でしょう。
いつの日か、出会えるとイイね。

2.3201L


↓5ピースのパックロッドでーす!

1980年代に売られてた、ガングリップ仕様のパックロッド。
フニャフニャ系のライトアクションで、長さは5フィート。

↓ガイドは、当時主流な針金系。

それで、十分楽しめた。
当時は、車の免許なんてまだまだ持てないヤングだったから、電車での釣行には、重宝する竿だったね。


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