RODDY(稲村製作所) REEL etc.
1.RODDYMATIC 601−B
どう?このリール。
カッチョよくない?
オレは見た瞬間にシビれたね。
でもオレは、ダイレクトリールって大嫌い。
今のベイトリールに慣れちゃってるから、ぶっちゃけ使いづらいんだよね、バックラッシュ連発だし。
けど、このリールに関しては、そんなの度外視だった。
何がイイって、ここまでの左右非対称ボディはありえないでしょ。
ハンドル側がエッグ形なのに、反対側は円形!
こういう斬新なデザインは、実に素晴らしい。
こんなスゴイデザインのリールが、何十年も前、1968年以上前に作られたってことにも驚きだよ。
もうひとつ、オレのツボだったのが、RODDY釣具(稲村製作所)のリールだったこと。
RODDYってのは、今じゃその存在自体を知ってる人が少ないメーカー。
日本国内での発祥は、いつかワカランのだけど、確か1940〜50年代に、
アメリカでスピニングリールがブームとなり、ミッチェル(ガルシア社が取り扱い)の独壇場となっていたのを、
なんとかしたい・・・と考えたRODDY社が、色々と探し回った結果、稲村製作所へのOEMへと展開していく。
RODDY社ってのは、北米の釣具メーカー?なのか商社なのか、よくワカランけど、
そこ向けに稲村製作所がリールを作ったんで、リールにRODDYと刻まれるようになった。
さらに、日本国内での販売は、ロディ釣具として展開される。
アメリカが自国で生産しなかった・・・というか、出来なかったのは、当時のアメリカにそこまで精密な技術力がなかったため。
まあ、手はデカいし、大雑把な性格からしたら、チマチマと精密な部品なんぞ、作れないのでしょう。
それに、ヨーロッパや日本で主力のミリネジと、アメリカで主力のインチネジの違いもあっただろうから、
なおさら面倒だったのかもしれないね。
そんなRODDY社のリールだったってのが、ダイレクトリール嫌いのオレの心をも動かした。
んで、使ってみた。
ところで、ダイレクトリールって、ラインは何を巻くの?
よくわからんので、買ったものの一生使うことは無いだろうと思ってた、ストレーンの30lbを巻いた。
第1投で、大バックラッシュ!再生不可能な大惨事!
やっぱ、オレはダイレクトリールだめだぁ〜。
2.810右
810右というリール名は、もう最高です。
現代じゃありえないな。
このモデルは、RODDY社だけじゃなくて、ヘドンやUSダイワ(アメリカのダイワ社ね)にも、OEMで提供されてた。
当時のダイワは、国内では松井製作所が作ったリールをダイワ製として、1955年から海外向けに製作開始し、
国内には、1962年から販売していた。
それなのに、コイツをUSダイワにOEM提供してたのは、なんでかね?
まだ、松井製作所がリールを作り始める前・・・だったのか、それとも、このミッチェル風のリールだけは、
松井製作所じゃ作れなかった・・・のか、稲村製作所のリールの完成度がミッチェル以上と判断して採用したのか、
真実は、分かりましぇん。
なんせ、オレが生まれる前の事だし、もはや、RODDYを知っている人の方が少ないのが現状なんで、
生き証人も減っていく今、誰も語れなくなってきてしまったのだよ。
オレの、釣具屋のじいちゃん達から聞いた話だけじゃ、情報量にも限界がありまっせ。
このリールは、外観から察するに、お手本はミッチェルなのかと。
まあ、稲村製作所がOEM提供し始めたのは、アメリカで猛威を振るうミッチェル打倒を、アメリカの会社が探してたからなんで、
ミッチェル風が存在するのは、もはや当然ともいえるよね。
でも、コイツには、なんとく和テイストを感じられる。
使い辛さは、まんまミッチェル。
そんなところまで、巧みにパクらなくても良いのになー。
3.SPRINTER 130
なんというか、鉄の塊の様なボディが素敵。
リール名やメーカー名を、型に直彫りで浮き上がらせてるのが、かっちょよさを際立たせている。
こんなに厳ついリールは、なかなか無い。
汚え釣り具屋で、ビニールに入れられて1300円だった。
箱無いの?
その辺の詳細は、お店のオヤジの記憶にも無いらしい。
まあ、いいさ、そんなのは、使えりゃいいのよ。
4.SPRINTER 160
オレの愛するRODDYが、例の中古屋さんで、まさかまさかの324円でした。
このスプリンターという名前は、稲村製作所がダイワに吸収されてからも、継続販売された。
ただ、このスプリンターと、ほぼ同じ様なタイプは、パンチという名で販売開始されたがね。
(その辺のリールは、ダイワのスピニングリールのコーナーにあるんで、見てみてね。)
それほどまでに、稲村製作所は偉大だったのでしょう。
↓サイズは、バス釣りに最適な感じ。
同じRODDYのSPRINTER130を所有しているのだが、それよりもやや小型。
状態がすこぶる良い。
とても、1968年以前のリールとは思えない。
ほとんど未使用に近いんじゃないかな?
↓スプールは、ライン巻いた形跡もない。
スプールの上部にも、ちゃんとRODDYと刻まれているのだよ。
↓何より、この絵がイイ。
コレを、シールとかじゃなくて、刻んでるという事が、なんとも素晴らしい。
イマドキのリールじゃ、絶対にあり得んでしょ。
だけど、1960年代には、こんな粋な方法で、リールに絵を刻んだのだよ。
それを現代で見ても、かっちょイイと思えるアイテムなんて、この世にそうは無い。
作った人は、相当センスあるぜ。
5.No,2900
某中古屋さんで、132円だったので買ってみた。
状態はすこぶる悪いけど、まだまだ問題なく使える状態。
ドラグにも問題ないので、バラして洗浄し、グリスアップしただけで、使用には何の問題も無い。
大きさ的には、ステラの3000番クラスかな?
バス釣りにも使えそうだけど、重たいので、海釣りやアメナマ釣りとか、飛距離を必要としない上に、
キャストもそれほどしないでOKな、待ちのエサ釣りで活躍していってくれる事でしょう。
デザインもシビレル程かっちょ良ければ、丈夫さには感心する。
おそらく、1970年代かそれ以前のリールだと思うけど、50年以上経っても使える・・・なんて、
日本のモノづくりは、昔からスゴイやね。
6.925RL
↓プレートが欠落してたんで、詳細不明だった・・・。
しかーし!
動画を見て下さった詳しい方が、RODDYの925RLで間違いなく、1965年のチラシに掲載されてましたよーと。
マジで、超大感謝です!
↓ハンドルは、左右交換できる構造だと思う。
だからリール名が、925RLなのだね。
サイドプレートに、何も記載されてないのが、無骨だよね。
↓切り替えスイッチもあって、ケツのネジは何用だろう?
メインシャフトに直結してそうなネジに思えるから、メンテナンス用かな?
↓インスプールなのが、最高だよね。
スプールは、特殊防錆・防蝕完全処理してありますから、絶対にはげません!とある。
う〜ん・・・、素敵。
↓ココの構造が、なんか稲村だよね。
ミッチェルに通づる・・・ってか、真似したんだろうけど、稲村風の味がある。
↓フット部の腐食が激しい。
磨いて整えてから、再塗装しても良さそうだね。
↓スプールにも、RODDYの手掛かりは無かったなぁ。
1965年のリールだと、余計な装飾が無いね。
でも、それがまた、素晴らしくカッチョイイ。
こんな素敵なリールが、まさかの55円だったんで、バッチリメンテナンスして、愛用したいと思う。
海釣りやアメナマ釣りには、最高でしょ。
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