11.TTF パニック

TTFという文字がルアーに記載されていたら、それはケンさんのルアーです。
TTFは、タイニートップファクトリーの略で、バブル期に上州屋グループが放った小さいトップウォータープラグのシリーズね。
ケンクラフトと、使い分けしてたのか?ケンクラフトブランドの中でのシリーズだったのか?は、定かじゃない。
当時は、ZEALのチマチマシリーズが当たってたんで、それに追いつき追い越せ!で、生み出されたルアーなんだと思う。
オレが知る限り5種あって、ペンシル、ポッパー、ダブルスイッシャー、極小ペンシル、そんでこのケツにスイッシャーがあるタイプね。
↓驚くことに、Wペラになってる・・・。

しかも、オリジナルと思われるペラなうえに、ちゃんと左右、交互にまでなっとる・・・。
この発想のダブルスイッシャーは、今まで見た事も無かったね。
釣れるかな?


12.TTF ジッパー

このジッパーは、ZEALのチマチマテラーを、相当意識したルアーだと言えるでしょう。
マニアから見たら、繊細な部分での違いはあるかもしれんが、サイズ・形状・フックの位置まで、ほとんど大差ない。
当時、ZEALのルアーは異常な程の入手難だったから、コレかスプラッシュクラブを買って我慢したキッズも多かったんじゃないかな?
オレは、当時一切買わず、現在某中古屋では上州屋ブランドだった品が叩き売りされる傾向にあるんで、
ウッド製で当時高額だったこのルアーも、108円で買えたりしちゃう・・・。
このルアーは、そんなお値段で買えちゃうクオリティを遥かに超越しとるぞ。
オレがガキの頃よりも、現代の方が安くルアーが買えるのって、イイ事なのかな?


13.TTF ココバット

先に紹介してるジッパーのボディに、プロペラを搭載しただけ・・・にも思える。
ただ、プロペラはケンさんオリジナルのモノだし、前後で左右逆回転になっているのは、ちゃんとしたこだわりなのでしょう。
当時、ZEALからは、このサイズのWスイッシャーが発売されていなかったので、
市場的には、スプラッシュクラブのボニーとコレの独壇場・・・とも言えたのかな?
ただ、需要も人気も無いんで、どっちも売れてたイメージは無いのだけど・・・。
モノは良くても、ZEALだけが評価され、こういったルアーは使われもせずパチモノ扱いとなってしまったのは、残念だよ。


14.TTF ギルジッパー

管釣り用に・・・だったのか、こんなミニマムなのもあった。
ベビーシャッドやベビーミノーがウケたことによって、市場は空前のチマチマブームだったからね。
各社から、どうやって使うんだ?的なサイズのルアーが、いっぱい放たれた。
TTFからも、当然の様にリリースされたワケだが、極小サイズは、このルアーだけだったね。
他のタイプは、形状的にアレ以上小さくすることは無理があったのかな?
ボディの素材は、どうなんだろ?
他のTTFシリーズは、皆ウッドボディなんだけど、コレはなんなん?
腹の部分は、↓なんか不思議に直線的に盛り上がってる部分があるし・・・、なんだろね、コレは。

ラインアイとフックのアイが、一体型ワイヤーかプレートにでもなっているのかな?
だとしたら、小さいながらにも強度があるんで、ただのミニマムじゃない・・・。


15.Pee−Wee グラミー

ベビーバイブよりも小さいバイブで、コレだったら樹脂製じゃなくてメタル製でも良かったんじゃないか?と思えちゃう。
お目目が特徴的で、当時「SHELL EYE」というステッカーをパッケに貼っているほど、アピってた。
こんなミニマムなルアーで、貝の眼だからって・・・、意味は無いでしょ。
なんか、もったいなかった気がする。

↓頭には、Pee−Weeとあって、その後に小さく「S」とある。

コレは、シンキングを表してたと思う。
サスペンドタイプもあったので、判別出来るように記載したのでしょう。
その判断は、親切で正解だと思う。
搭載してるダブルフックは、純正じゃないモノで、なんともフッキングが悪そうなんだから、交換して使うべきでしょう。

↓コレが、パッケ入りの状態。

SHELL EYEの銀のステッカーに、果たして効果はあったのでしょうか?


16.Pee−Wee スライマー

先に紹介してるのと同じ、Pee−Weeシリーズ。
とはいっても、この2種で終わっちゃった気がする。

↓コイツも、背中にPee−Weeの記載アリ。

確か、ディープダイバーもあったはず。
レーベルのオタマジャクシを、意識したのかな?
残念なことに、本家よりもブサイクだよね。
一応、コイツにも「SHELL EYE」ってのが使われてるみたいなんだけど、白目の部分がそうなのかな?
ちょっと、良く分からない部位にこだわるあたり、当時のケンさんの迷走が垣間見れる気がする。
まあ、ケンさんは、ルアーの開発には携わって無く、神輿のごとく祭り上げられただけなんだろうけどね。


17.マリアナ

サイズは、7cmと9cmがあったと記憶しているのだが、他サイズも、あったかもしれん・・・。
スマンちょ、そこまで詳しくはワカランです。
バブルの終わりの頃に出たのかな?
金儲け目的で、アジア圏で原価の安いモノを仕入れて、最後の最後の荒稼ぎ要員として導入されたんじゃないかな?
そう思う程、ルイスクリークミノーとは、価格も変わらんのにクオリティが違い過ぎる。
コレは、今ダイソーで売ってるミノーと、大差ない気がする・・・。

↓なぜか、トリプルフックの一つがひん曲がってる。

新古状態で買った時から、こうなってた・・・。
なぜ?Why?

↓新品なのに、塗装が汚い・・・。

どうにも、アジア圏で雑に作られた感が出ちゃってるなぁ・・・。

↓某中古屋さんで、こんなお値段でGETしました。

元値の約1/11ですな。

↓中の台紙は、こんな感じ。

ソルトウォーター向けって感じを、醸し出してる・・・のかな?
ソルトで使うには、ちょっと軽すぎる気がする。


18.Shadow’s(シャドウズ)

噂によると、バグリーがOEMで作ってたらしいのだが、当時ケンさんはそういう事をPRしてなかった。
ケンクラフトとして売った方が、売れると思ったのかね?
バグリーファンは多いのだから、バグリー製なのをアピールしまくった方が、きっと売れただろうな。
中古市場でも、バグリー製だったら高額になることもあるので、100円程度で売られることは無いよね。
だけど、ケンさんが絡んだとなると、某中古屋さんでは、100円程度で売られちゃうのか・・・。
なんだかなぁ。

元になったバグリールアーは、
↓ダイビング・バングオーで、

サイズは、バグリー的に言うなら「#2」になる。

リップが、↓本家よりも細くなってて、


↓ご丁寧に「Ken Craft」と刻印まで入ってる。

当時は、けっこうお高いルアーだったんだろうなぁ・・・。
ルアーアクションは、バングオーと大差ない。
リップを変えた意味は・・・、ワカランかったなぁ。
そんな、バグリーとケンさんが組んで生まれたルアー達を動画にしてみましたので、
↓見てみてね!

隠れた名作? ケンクラフト&バグリーが組んだら、珍品色々生まれたよ!


19.マーシャル


バグリー好きな人なら、このルアー形状に「おやっ?」と思うはず。
スモールフライ・バスを流用したと思われる、ケンさんのルアー。
バブル期に、ケンさんがOEMでバグリーに発注してたルアーの1種。
本家のスモールフライ・バスは、バブル期でも発掘困難だったから、こんなのが出たのはビックリだったね。
残念なことに、市場じゃウケずに、消えてったけどさ。
本家が作ってるのに、昔のスモールフライ・バスの方が、断然カラーリングはエエもんなぁ。
それに、ケンさん「らしさ」を出したかったのが、変な目玉もブサイクとなってしまった要因だと思う。
逆に言えば、それがケンさんらしくて、エエよね。
あのスモールフライ・バスを、こんだけ素敵に変えちゃうケンさん・・・、さすがだ。


20.ブルック


バグリーがOEMで作ったヤツ。
ベースがバグリーには無いタイプで、ケンさんオリジナル・・・とも呼べるのかね?
ルアーの底面が平らで、背中に向けて狭まる、正面から見ると三角形の様な不思議な形状。
その形状には、何の意味があるのだろうか?
↓背中は、割れ始めてきた・・・。

塗料が悪いのか、コーティングが悪いのか・・・、どっちもか?

↓リップには、ケンさんの刻印がある。

しかも、逆向きなのが、ケンさんらしいなぁ。

↓三角ボディの底にも、社名入ってます。

ミノーの底面が平らになってるのって、実はけっこう多くて、ダイワのミノーなんかは、大抵が「はらたいら」
でもボディは、樽型というのか、丸みを帯びたボディが一般的なのに対して、
ここまで丸みを減らして、三角形なボディってのは、かなり独創的。
それなのに、その意味や効果が、何一つ伝わってないのだから・・・、残念だよなぁ。
フラッシング効果があるとか、三角ボディゆえに、こんなスゴイアクションします・・・とか、
そういう新たな効果と釣果を生み出す為の形状であったのなら、もっと評価されてただろうね。
バグリーと組んで、ランバーファクトリーシリーズとして生み出した新路線だったのに、
あまりにもバグリーベースのOEM品ばかりだったから、ミノー位はオリジナリティを盛り込みたかったのかなぁ・・・。
そういう悪あがきは、キライじゃない。


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