KEN Craft LURE
1.バスパー
バブル期にノリノリだったメーカーといえば、上州屋ブランドのケンクラフトが、最強でしょう。
上州屋は当時、竿はSZM リールはシルスターといったブランドを従え、ルアーは、ケンさんを中心?としたケンクラフトを展開していく。
ケンさんは、上州屋がスポンサーとなるTVでも大活躍し、独自のバスプロ組織まで立ち上げるという、スゴイ時代だったよねぇ。
そんな感じで、ブームに便乗し大成功した感があったのに、ケンクラフトのルアーは、バスプロ達が妬むターゲットとされ、
意外なほど低評価であったように思う。
確かに、中にはインチキな粗悪品というイメージのモノだったり、ちょっと変えただけ・・・風の偽物っぽいモノもあったから、
市場的には・・・というか、多くが単なる妬みだけで、受け入れられていなかったルアーが多くあったように思う。
オレも、当時から汚い釣具屋へ行く事が多く、上州屋には好んでいく傾向がなかったこともあって、ケンクラフトのルアーを買う事はあまり無かった。
そんなオレでも、バスパーだけは、名作だと知っている。
それほど、人気を博していたルアーだった。
おそらく、ケンクラフト史上、人気No,1のルアーだったと言えるんじゃないかな?
カワイイ外見だけじゃなくて、そこに秘めた高性能。
ラインアイは、フックとのアイと一体型となってる貫通アイなんで、強度は抜群。
尻尾が曲がっているのは、フェザーの代わりに水中抵抗を生み出す為なんで、もちろんテールにフェザーフックは装備されていない。
それにより、飛距離の向上につながっている・・・はず。
さらに、独特のボディ形状は、ひねりが加わった不思議な動きをして、単なるポッパーとは一線を画す。
スゴイのは、そのアクションが、ちゃんと魚に効果的だということ。
ケンさん・・・、やりおる。
そのスゴさを伝えたくて、連載させて頂いてるアングリング誌上で、メガのPOP−Xと対決する暴挙に出たのだが、
ケンさんは「負けないよ!」と、コメントしてくれるほど、懐の広さをみせてくれた。
さすが・・・だよね。
そんなワケで、動画でもそのスゴさを伝えようと、作ってみましたので、
↓見てみてね。
ルアー対決! メガバスPOP−X VS ケンクラフト バスパー! さらに、パチモノも参戦するぜ!
↓コレは、そんなバスパーの1999年賀正バージョン。
ちょっと伝わり辛いかもしれないが、コレは獅子舞カラー。
たぶん、この年以外に賀正バージョンというのは、存在していないと思う。
ただ、トワイライト・ブリザード・エディションといったカラーも存在してるから、時期によって限定なモノは作ってたみたい。
それほどの人気が、バスパーにはあったのだね。
バブル期には、相当なバスパーが売れたようで、ケンクラフトが消滅してしまった現代(2017年)、
中古屋には大量に出回っており、ケンさんを毛嫌いしてる中古チェーン店では、200円以下で買える事が多い。
↓Jr.サイズもあるんで、100円程度で買えるなら、ぜひ買って試すべきでしょう。
しかもコレは、蓄光タイプだぜぃ。
とにかく、100円なんてお値段で買える事は、ただただ有難いと思える程の名作ポッパー。
是非とも、再版される事を願う!
2.リニージクワイアット
昔のロドリの記事によると、ショートからロングまで、スライディングアクションの切れ味は秀逸!
そのスライド時の姿をよりリアルに見せるため、ボディ金型を2種類用意し、
ウロコの小さいマス系カラーと、ウロコの大きい魚のカラーを忠実に再現した逸品・・・とある。
どういう事なのかというと、
↓画像の様に、ボディ側面にウロコ模様の刻みが無く、平面に魚の模様が描かれたタイプと、
↓ダイヤカットの細かいウロコ付きのタイプがある。
よく見ると、顔周りの造形も、若干違いがある。
当時、市場で大人気だったメガバスルアーに対抗するため、おそらくケンクラフトの総力を挙げてのリアル化だったのだろうと思うが、
残念ながら、高評価を得る事は無く、消え去ってしまった・・・。
なんでだろうねぇ・・・。
現代では、某中古屋さんで100円程度で出会える事さえあるほど・・・。
造形も悪くは無いし、塗装も頑張ってると思うのだけど・・・、やっぱりメガと比べると、「何かが違う・・・」と感じてしまうのかな?
だけど、味があるし、カラーはエエ感じですよ。
↓特に、コレはキレイじゃない?
オレ的には、すんげー気に入っとります。
↓このアルビノカラーも、お気に入り。
でも・・・、不思議な程、不気味でなんかブサイクだよねぇ。
そこが、壺ですよ。
3.ルイスクリークミノー
ケンさんブランドで、一番最初に世に放たれたのがコレ。
対象魚は、たぶんトラウトなんだろうけど、バスにもシーバスにも使えるんじゃないかな?
サイズは、4,5,7,9,11cmの5タイプ。
ちなみに、画像のモノは、9cm
4,5,7cmには、サスペンドタイプもあるのだが、9,11cmには無い・・・らしい。
その代わり、ソルト向けとして別の名で放たれている。
ルイスクリークは、ノーウエイトルアーらしいのだけど、全サイズがそうなのかは・・・把握できない。
ただ、その設定は、実に繊細なバランス調整が要求されるから、随分難しい事に挑んだのだね。
↓新品状態だと、こんな感じ。
↓レーザー系の色合いは、D社のミノーに似てるよね。
フローティングとサスペンドがあって、目玉が白目だとフローティング、赤目ちゃんだとサスペンド。
目の色でルアータイプを識別する手法は、ラッキークラフトのベビーバイブが、赤目だとサイレントで白目だとジャラジャラとやってたね。
ケンさんが先にやったのか、後にやったのかはワカランけど、とにかくケンさんとベビーバイブはもめるなぁ。
面白いもんだ。
今となっては、ケンさんも消滅しちゃったし、ラッキーもカトちゃんがいないのだから、お互いバブル期に頑張ってた証として、
良い思い出にしてほしいもんだ。
↓コイツは、サスペンドタイプで、オレの大好きなアユカラー。
赤目ちゃんなのは、なんかイマイチだなぁ・・・。
やっぱし、ルアーのボディカラーによって「目玉の色」は、使い分けして欲しかったね。
4.LCジャミー
ケンさんのベビーバイブとも言われた、LCジャミー。
確か、LCってのは、先に紹介してるルイスクリークミノーの冠名ルイスクリークの略。
ルイスクリークミノー発売後に、トラウトを対象魚としたルアーに、ルイスクリークを冠名として付ける事にしたのだと思う。
ただ、ルイスクリークジャミーだと長いから、LCと略したんじゃないかな。
↓本家、ベビーバイブと比べてみました。
背びれが付いてるから、別のルアーだよ・・・と、そんな言い訳を用意したのかな?
ただ、背びれがある事によって、泳ぎは変わると思う。
ヘドンのスーパーソニックなんかは、それがウリだったからね。
コットンコーデルのバイブに、背ビレがついたらビルルイス、2枚背ビレがついたらビルノーマンだったように、
ベビーバイブに背ビレがついたら、そりゃ別モンですよ。
まあ、やられた側としては、ムカつくのは当然だがね。
5.トラッパー
サイズが、5cm、6cm、7cmの3種あって、上の画像のは7cm
↓コイツは、6cm
右の画像にあるSPは、もちろんスペシャル・・・じゃなくて、サスペンドね。
6cmと7cmは、当時売ってたT.Dシャッドによく似た外観で、
↓画像の5cmは、まんまベビーシャッド・・・。
画像のタイプは、フローティングで、ベビーシャッド同様にサスペンドも存在してるらしいが、持ってないからワカラン。
プロデューサールアーからも、似たようなルアーが発売されていたので、
↓せっかくだから、対決動画を作ってみたんで、見てみてね。
ルアー対決 ベビーシャッドVSケンクラフト&プロデューサールアー
6.Uボート
形状的には、ザウルスのバイブラザルスによく似てるので、一部ではパクリ疑惑も囁かれた。
ボディシェイプが薄いトコも似てるし、口が画かれて、背ビレがあるのも一緒。
唯一違うのは、尻ビレまであるのがケンさん。
ベビーバイブの時にも使った、ヒレで「パクってません」アピールの応用編といったところかな。
ただ、コイツのヒレは、アクションに影響を与えるほどのサイズじゃないと思う。
だが、これらの説は、きっと両者を比べた事ない人達が、ルアーの外観だけを見て言った戯言に過ぎない。
それほどまでに、泳がせれば分かる、完全に別のルアー。
↓タイプTとタイプUがあって、ファーストシンキングかスローシンキングかの違い。
この分け方は、メガのリップレスベイトでもやってた。
ソルト用だと、よくある設定なのかな?
オレ的には、遅く沈むことを望んでないから、ファーストシンキングの方が好き。
でも、タイプTは底で立った状態で浮くことが出来るという、かなり優秀な機能を完備しており、
そのため、根掛かり防止対策として、フロントにはダブルフックを採用している。
それは、底をついばむ魚を簡単に表現できて、けっこう使えそうな気がするね。
↓後に、ディープタイプもリリースされた。
これこそ、海向け・・・かな?
↓形状が角ばったように見受けられ、幅がフツーのバイブみたいになった。
ルアー名は、UボートD−1
Dってのは、ディープの意味ね。
そんで、ノーマル同様、タイプTとUがあって、スローシンキングとファーストシンキングの意味。
↓もちろん、タイプTのフロントフックは、ダブルです。
↓ノーマルよりも、一回り大きいのかね?
↓幅はもう、完全に別物ですな。
↓コレが、「バイブラザルス」、そっくりでしょ。
世間的には、「バイブラザルス」じゃなくて、「バイブラザウルス」と認識されていることも多い。
雑誌等で紹介されている記事でも、ザウルス製だけに、バイブラザウルスと勘違いされたまま掲載される事も多々あった。
だが、新品のパッケの英字表記の横に、「バイブラザルス」と記載されていたので、「ザウルス」じゃなくて「ザルス」が正解。
実は、バイブラザルスも、某中古屋さんで200円程度で売られてることが多い。
ルアーそのものに、ルアー名やメーカー名の記載が無いから、知識の無い中古屋さんだと、パチモノと判断するお店も少なくない。
もはや、どっちが元祖でモノマネかなんてのは、どうでもいいほど、どっちも人気の無いルアーに成り下がっとるなぁ。
素晴らしいルアーだけに、どっちも低評価なのは残念だよ。
7.ジルバップ
アクアリウムファミリーという冠名で、海の生物をモチーフとしたルアーを展開してた。
このアザラシは、ナイスデザインだね。
ジタバグのリップを流用するのが、パテント的にOKと分かってから、
ジタバタアライくんを筆頭に、日本の色んなメーカーから、こういうのが発売された。
その中でも、コレはグレイト素晴らしいデザインじゃないかな?
正統派のルアーだけじゃなくて、手広くケンさんもやるもんだなぁ・・・と、感心したね。
↓ど派手なピンクもある。
他にも、けっこう多彩なカラーがあったんじゃないかな?
まあ、トップウオーターのルアーで、背中の色が違っても、あんま意味は無いがね。
8.フリップ
コレも、先に紹介したジルバップ同様、アクアリウムファミリーシリーズの一員。
見た目通り、イルカがモチーフで、尻鰭だけが再現されていないけど、胸鰭が左右にちゃんとあるのは、こだわった部分なのかね?
浮き角度は、やや斜めになるものの、伝統的な直立スティックベイトに通づる感じ。
ウオーキング・ザ・ドッグアクションを備えつつ、信じられない程の幅でスケーティングする。
その辺は、後で紹介する動画サイトで確認してちょ。
イルカ形状で面白いが、ウエイトが軽過ぎるんで、ライトタックル向き。
そこいら辺は、時代の変化で2016年頃からベイトフィネスなんてスタイルが確立されてるけど、
オレは一切やらんし、よく理解してない。
軽いのは、スピニングで扱う方が、お手軽簡単で手っ取り早い。
それを、わざわざベイトにする意味は、どこにもない。
単に、売り手の販売戦略に過ぎないよね。
スピニングタックルで扱えば良いモノを、わざわざベイトフィネスするべく、何万円を投じて高級タックルを買い揃えて、
実際使ってみたら、スピニングタックルと大差ない機能性だったとしたら・・・、そんな無駄なことは無い。
長年ルアー釣りしてるけど、軽いルアーをベイトタックルで扱えて良かった・・・なんて思う事、一切無いからね。
まあ・・・、あくまでもオレの感想だけど。
全然ルアーのインプレとは無関係な話で、すまんちょ・・・。
9.ダックビル
先のジルバップ&フリップ同様、アクアリウムファミリーの一員。
ダックビルとは、カモノハシの意味。
形状的には、当時の市場で大人気だった「アライくん」に通づるものがある。
↓尻尾だけじゃなくて、なぜか後ろ足だけ搭載した意味は・・・、なぜなのでしょうか?
この足と尻尾が、猛烈に効果的なアピール力を発揮し、とんでもないアクションをする。
その辺は、後で紹介する動画サイトで確認してね。
↓ボディには、ルアー名と製造年月と思われる記載がある。
他の製造年月日のモノもあるのかね?
10.ラ・マンボ
コイツも当然、アクアリウムファミリーの一員。
4種で終わったんで、コイツがラストアイテム。
ダックビルを、アライくん系と考えたならば、シリーズの3種はトップウォータープラグだったのに、
コイツは、バイブレーション。
マンボウ形状じゃ、トップウォータープラグは無理だわな。
ただ、ジルバップやフリップの出来が良かっただけに、コイツはなんだか雑に作られた感が否めない・・・。
形状ありき・・・では無い!と言ってあげられる要素が、まったく見つからん。
外観上は、カワイイで通るだろうけど、実釣に使うには、バイブに求めてる遠投性能が無え。
それは、けっこう致命傷な気もする・・・。
でも、カトちゃんが背ビレ付きなバイブを開発したのは、このルアーの影響らしいね。
それほどまでに、ヒレがルアーに与えるアクションってのが、壺ったのかな?
だからなのか、LVシリーズって、某中古屋さんで叩き値で売られるほど、人気無ぇな・・・。
だもんで、オレは買い漁ってしまって、何十個と持ってる気がする・・・。
釣った記憶は・・・、全く無いです。
これらのアクアリウムファミリーを、まとめて作った動画がありますので、
↓見てみてくださいませ。
まるで水族館? ケンさんのアクアリウムファミリー
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