STORM LURE


1.チャグバグ

名作というべきな、ペンシルポッパー。
水面でのスキーイング(現代語ではスケーティング)を得意としてるのが、このルアーのウリ。
それが、朝マヅメのロープレッシャーな湖で、絶大な効果を発揮した。
特に、琵琶湖の近江高島辺りで良く釣れるとの情報を得て、ナイターで使ってみたが・・・、
GWの頃では、イマイチだったね・・・。
まあ、その情報を得たのは1980年代だったのに、実釣に行ったのはバブルの最中だったからね。
湖の状況そのものが激変しとるんで、釣れはせんのだよ。
ちなみに、画像の一番上にある真っ白いのは、オレがプラモデル用の薄め液を使って、色をすべて落としたモノ。
1980年代のストームのルアーは、塗装が甘い・・・というか、その時代の人達もルアーの収納が甘く、
ワームと一緒にして塗料が溶け出したりすることも珍しくなかったのだよ。
そういうルアーを蘇らせようと、再塗装すべくまずは塗料を落としてみたが、逆にコレが良くね?ということで、そのまんま。
決して、再塗装が面倒だからでは無い・・・。
後にチャグバグは、全てラトリンチャグバグと改名され、その名の通りラトル入りに変わる。
昔のチャグバグは、ノンラトルで、腹のルアー名も
↓画像の通り「CHUG BUG」となっている。

後のモデルは、「RATTLIN CHUG BUG」と記載されている。
サイズも、幅広いバリエーションとなり、初代の8cm以外に6cmと11cmが登場。
一時期は、8cmのモノをジョイントしたタイプも売られてた。
↓コレが、たぶん最新型だと思う。

樹脂の素材が変わった様で、なんだか比重的には軽くなったような気がしちゃう。
当然ラトル入りなのだが、なんか昔のとはラトル音が違う気がするなぁ。

↓コレは、6cmタイプ。

黒いボディに、白い汚れの様な痕の正体は、夜光塗料。
ナイターでの見えやすさのためとはいえ、塗り方がいかにもアメリカン。
↓こんな雑な塗り方・・・、あるかね。

背中にだけ塗ってあれば良いのに、腹までこんな状態です。
このルアーに限っては、ルアー名の表記が無いんだか見えないんだか・・・ワカランな。


2.ウイグルワート

ダイワが取り扱ってた頃は2サイズあり、「XV」と「V」という名がウイグルワートの後に付いた。
ちなみに、定番サイズの画像のモノは、ウイグルワートVとなり、これよりも小型なモデルがXVだった。
後には、↓大型モデルが「マグワート」という名でリリースされた。

赤い方が、マグワートね。
オレの愛読書「ヒット:バスルアー」では、しっかりとした手ごたえで、深く潜り、ラトル音を発して、キビキビ泳ぐ。
さらに、強い浮力でトップウォーターでも使える絶品であると。
多彩なルアーと巡り会ってきた西山徹師でさえ、このプラグをしのぐクランクベイトは他にあまりないと紹介されているほどの名作。
バブル期には、大人気だったメガの社長も、コレを名作と紹介したことがキッカケで、あり得ない異常人気にもなった。
一時期市場から消えたけど、復刻モデルとしてなのか、最近出会えることが多くなった。
ただ、OLDモデルとは、材質が違うのか?ラトルが違うのか?音が違う。
アクションにも、何らかの違いがあるのかもしれんけど、釣果にまで影響が及ぶものではないとオレは思うが、
そこいら辺は、単なるフェチの戯言なので、感じ方は人それぞれでしょう。


3.ホッテントット


ディープダイバーの名作として、昔からど定番なルアー。
サイズは、画像の通り3タイプあるが、日本で一番ウケてたのは、一番小さいサイズじゃないかな?
現代でも、リップが樹脂になったモデルが売られたり、それなりの変貌を遂げながら、販売は継続されている・・・のだと思う。
1980年代主流だったモデルは、リップがアルミ製で、このリップを曲げる改造も流行った。
特に、直角に曲げて水面をバタバタするようにしたモノは、絶大な威力を発揮したのだよ。
同じ構造だった、フレッドアーボガストのマドバグでも、この改造が効果的だったね。
もちろん、ディープダイバーとしての威力は絶大で、特に急に深くなる人造湖では昔からのど定番。
古い話では、1972年の芦ノ湖で黄色いホッテントットで連続ヒットした・・・と、西山徹師の著書にはある。
おそらく、日本で一番最初に活躍したディープダイバーは、コイツなんだろうと思う。
↓ちょっと、レアなカラー。 

先に紹介してる、1972年の爆釣カラーの黄色いホッテントットじゃなくて、そのカラーよりも黄色に染め上げた、
今となっては幻の伝説のルアーSHOP「POPEYE」オリジナルカラー。
特に、釣れまくるほどの威力を秘めてるワケでは無いが、思い入れのあるSHOPだけに、オレにはちょっとレアかな?


4.バグプラグ

通常、虫をルアーで演出するのならば、水面に落ちてもがいてる、トップウォータープラグが正解な気もするけど、
ストームが出した結論は、まさかのクランクベイト。
それも、けっこうな勢いで潜っちゃうであろう、ディープダイバーな感じだ。
なぜに、それを虫にしたのだろうか?
日本には、ゲンゴロウが居るので、実はこのルアーは正解だとも言える。
だが、現代におけるゲンゴロウは、絶滅危惧U類に指定されているほど減少した。
主な原因は、護岸によって幼虫が蛹になれない事や、水田の減少、水田の改良による微生物の減少だと思われる。
かつては、一部の地域で食用としていたほど居た生体なのに・・・、残念だね。
さて、散々ゲンゴロウについて語ってしまったが、別にこのバグプラグのモチーフとなったワケじゃない。
単に、水中で潜れる虫・・・という観点で検証した場合、ゲンゴロウが一番フィットするんじゃないか・・・と。
もちろん、ガムシ、タガメといった虫も、候補にはなれると思う。
でも、アメリカで作られたルアーなのだから、おそらくアメリカにいる虫で、ゲンゴロウ的なのがモチーフとなったのでしょう。
色合いだけで判断すると、ゴッキーみたいな感じもするよね。
↓腹は、なぜかオレンジ。

コレは、バスへのアピールの為なのか、それとも、あくまでもモチーフの虫を忠実に再現したのか・・・は、定かじゃない。
他に、メタリック系のカラーだったり、ドットが散りばめられたカラーも存在しているから、
何かをモチーフとして塗装してるのではないと思う。
潜り方は、急角度で潜行していく。
アクションは、バタバタ系で、不安定な動きもするから、それがリアクションを誘う要因となるか、
単にバランスが悪いと思っちゃうかは、使う人次第。
ただ、ほとんどの人が、ストームのウイグルワートを使うので、このルアーの出番というのは、いつの時代でも無かった。
たぶんそれは、永遠に続く事でしょう。


5.バスホッグ

名作が多いSTORM社が、その昔作ったスピナ−ベイト。
特殊な樹脂のようなものでコーティングされたヘッドは、ぶつけても塗装が剥がれるなんてことがない。
実に素晴らしいアイディアの代物。
だが、他がイケナイね。
ヘッドからラインアイまでのアームが長いし、ワイヤーが弱すぎるし
ワイヤーが変形しやすいのに、変形しちゃうと正確に直すのが難しくて、
簡単にバランスの悪いスピナベになっちゃうんだよね。
スカートは劣化しにくい素材なんだけど、太いし。
スイベルには、ベアリング入ってないし。
でも、このヘッドだけはホントに素晴らしいんだよ!
ぜひとも、ヘッド以外を作り直したリニューアルバージョンを作って欲しいよな〜。


6.WHIZ BANG

1970〜80年代に売られてたのだけど、消えちゃったなぁ・・・。
大胆過ぎるデザインのバイブで、小粒なのに飛距離が出る、当時はスグレモノだった。
ラトル音も良くて、激しいアクションと相まって、当時人気だったスーパーソニックの地位を、オレ的には脅かす存在だったなぁ。
画像のモノは、バイブレーションプラグなのに、フロッグカラーを採用するという、とにかくキテレツなセンス。
そのセンスと釣力は、今でも十分に通用すると思うよ。


7.サンダースティック

本国アメリカじゃ、それなりに釣れるルアーとして認知されているし、
オーストラリアでも人気を博したらしいが、日本じゃ、まったく人気ありましぇん。
まあ、舶来ミノーは、ラパラとロングAの2大巨頭がいたので、なかなか受け入れてもらえなかったね。
ジャークして使う事が浸透してき始めた頃は、ラトリンログの方がウケてたし。
使えば釣れるルアーなんだけど、誰にも使って貰えなかったルアー・・・。

PATRIOTと書かれているが、コレは「愛国者」という意味なんで、
アメリカンなルアーに、この塗装というのは愛の塊なんだよ・・・的な意味合いで記載されているのだと思う。
このカラーは、他にホッテントットとかにも、採用されていた。
現代では、ストームはラパラ傘下となってしまったので、もはやPATRIOTでは無いがね・・・。
ラパラの傘下になった後、全く別モノといえるサンダースティックが復刻された。
一切、面影が無いルアーと化したんで、オレは使ってましぇん。


8.KICKIN’ Eal

頭だけハードボディで、フックの後ろからのボディは、ワーム的な素材。
Ealとは、ウナギの英名なんで、コレは、ウナギがモチーフのルアー。
それだったら、ストレートワームにジグヘッドでもイイと思うのだが、どうしてもリップを搭載してダートさせたかったのでしょう。
要は、一時流行ったスイムベイトのウナギバージョン。
尻尾がプルプルしない代わりに、ヘッド側に設けたリップによってダートする。
それは、意外と効果的だったりして・・・。


9.スィンフィン

昔のダイワの本に記載されている解説によると、発売されたのは1979年の夏。
それ以来、ベストセラーとなるほどの人気を、全米では博したらしい。
日本では・・・、それほどでも無かった。
どちらかというと、陰に隠れたルアーで、売れている感じは無かったし、オレも好んでは買わなかったなぁ・・・。
ただ、ミノーが主流だった日本国内で、体高のある形状は珍しかった。
オレ的には、当時シーバスフィッシングに凝っており、東京湾でサビキ釣りをしていると、
良く釣れたシーバスのベイト的な魚が、イワシとサッパ(広島の方じゃママカリね)だった。
イワシがミノーだとしたら、サッパはコイツか?と思い、ちょっと使ってみた事もあったが・・・、釣れはせん。
ラパラのシャッドラップの方が良く釣れたんで、コイツの出番は二度と無かったなぁ。
だからとは言わないけど、ダイワがストームの取り扱いを止めてしまうと、市場から姿が消えた。
数十年、釣具店で見かける事は無かったけど、近年になって画像のモノに巡り会えた。
昔のモノと違い、ウロコが画かれているのじゃなくて、彫られてるタイプになり、
メーカー名とルアー名が記載されるようになってた。
ただ、ルアー名は「THIN FIN5」となってる。
コレはたぶん、5cmだからなのだろうと思うけど、昔のダイワの本には、「THIN FIN XT」と書かれている。
う〜ん・・・、どうでしょう。


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